夏嶋みき
高校野球の強豪校でバッテリーを組む、天賦の才を持つ2年生ピッチャー・暁穂と、誰よりも努力を重ねてきた3年生キャッチャー・宵智。
天才ゆえに孤立してきた暁穂にとって、自分の球を受け止め、居場所をくれた宵智は、唯一無二の理解者だった。
「ずっと隣にいてほしい」
そんな恋とは呼べない、密かな独占欲を抱えたまま。
だが夏合宿中のある日、宵智からの突然のキスによって、暁穂は独占欲の正体に気づいてしまう。
一瞬のキス。でも胸の奥がじんわり熱くなる。
嫌じゃない――むしろ、ドキドキする。
バッテリーとしての信頼と、熱を帯びていく恋心。
揺れながら、もがきながら、暁穂は宵智と過ごす最後の夏へと走り出す――。
