鶴来いちろ
「その、オメガってやつに、なったのか? 俺が?」 半吸血鬼(ダンピール)のレイは、氏族の次期当主であるジュードのため 「花嫁」候補者に課せられた試練に挑む。 求められるのは《より強大な異能を他者からコピーし持ち帰る》こと。 6名の候補者のなかでも特に秀でたものを持たないレイだが、 前向きさとジュードへの想いを胸に目指したのは、 存在を隠され隔離された未知の島――『アーグルトン』。 きっと素晴らしい能力があるに違いないと飛び込んだそこは、 人が「α」「β」「Ω」に分かれ独自の文化が形成された島で!?